サイノカミ
1月15日は、五穀豊穣や無病息災、家内安全などを祈願する小正月の火祭り、サイノカミでした。
私の住む地区では、昨年不幸が多かったということで、サイノカミは例年の1/2サイズに縮小し、通常は夜ですが、点火も日中のうちに行われました。
サイノカミが燃え始めると、厄年の方がみかんを配ったり、お神酒がふるまわれたりします。
火が上まで昇っていくと、巻き付けてあった藁が上から順々に開きはじめ、はらはらと舞い落ちます。その瞬間、集まった人たちの興奮も高まります。
今年はサイズが小さかったからか、うまく開かなかったようですが、その様子を地元の方が「火の花が開く」と言っていて、言い得て妙でした。
全てが燃え落ちた後は、その熾火でお護符のお餅やスルメをあぶります。神聖な火にあたったお餅などを食べることで厄落としになるようです。
短い時間したが、地域の方々と本物の火にあたりながらの気持ち新たまる、そして温まるひとときでした。
三島町のサイノカミは、町内18集落のうち10集落で行われており、地区ごとにそれぞれ特色があります。
町全体で保存されていることが評価され、平成20年に国指定の重要無形民俗文化財にも登録されています。