奥会津三島町での日々

噛めば噛むほど美味しいスルメのような魅力を持つ奥会津三島町の暮らしや協力隊活動の様子を書いてゆきます。

わらび餅作り

先日、本わらび粉でわらび餅を作る機会に恵まれました。

わらび粉は、わらびの根から取り出したデンプンを乾燥して作られますが、手間ひまがかかるうえに収量が少ないため、本わらび粉100%のわらび餅は希少品であり、高級品。私たちが普段食べるからわらび餅は芋類などのデンプンが混ぜ合わされていると聞きます。

山菜の宝庫奥会津では、春から初夏にかけてたくさんのわらびが採れ、人によっては山からわらびを移植し、わらび畑を持っている人もいるくらいです。私はわらび餅が好物の一つで、初めてわらび畑を目にしたときから、このわらびで本わらび餅を作りたいものだとふつふつ想い巡らせていたのですが、今回ようやくその機会到来です。

 

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山菜のわらび

 

あいにく、今回はわらびの根を掘るところから参戦することができなかったのですが、地元の方と友人が一週間前に根を掘って抽出したわらび粉100%を使用。

 

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バケツの底に溜まったわらび粉

 

この粉に水と砂糖を加え、混ぜながら火にかけると、次第に塊ができ、とろみがつき出します。さらに混ぜ続けると、固まってきて、透明度も増し、いよいよお餅になります。

 

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ちょうどいい硬さになったら、きな粉を広げたバットの上に乗せて出来上がり。その美味しさといったら、風味豊かでぷるぷる、ほっぺたが落ちそうにとろける美味しさで、感動ものでした。

調理自体はいたってシンプルな材料と手順であっという間。やはり、粉を抽出するのが一大作業なのだと知りました。今回は大事なその部分ができず残念でしたが、ここに暮していると、本物に触れ、味わう機会が身近にあることが改めてありがたく、幸せだなと感じた体験でした。

 

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本物の中には手間ひまかかり今はやらなくなってしまったことも多くありますが、楽しみながらできることは、これからも色々学ばせてもらいながら、自分のものにしていきたいなと思います。